「時短」をすることにはデメリットも存在する
時間はお金より大切だ。時間を節約すべきだ。これらのことは、生活を豊かにしようと日々自己研鑽をしている人たちの間では、もはや常識のような概念です。
このような、ある意味盲目的な時間信仰の風潮がある昨今ですが、「時短」にはメリット以外にデメリットも存在するのではないか、というのが本記事のテーマです。
それでは解説していきます。
目次
問題点1 時間を有効に使えるとは限らない
・洗濯物を干すのは時間の無駄だから、乾燥機付き洗濯機を買うべき!
・ちょっと遠くまで行くのには歩くよりタクシーを使ったほうがいい。
このような主張を聞いたことはないでしょうか。
上記のことを実行すれば、多少お金はかかったとしても、確かに時間は節約できますね。では、お金をかけてまで捻出したその時間、本当に有効活用できるのでしょうか?
休憩をとる、ゆっくりするなどは「空いた時間でやろう!」と思ってやるのは問題ないですが、やるべきことがあるのに、だらだらしてしまっているくらいなら、お金もかかりますし、時短しないという選択肢も出てきます。
このような場合の対処法としては、空いた時間にやることリストを作ることがおすすめです。
5分、10分といった短い時間でも、積み重なれば大きいですよね。集合して作業すれば結構進むかもしれません。
また、時間がありすぎると逆に作業が捗らないということもあるかもしれません。
仕事がない休みの日。学生であれば、学校のない休日。やりたいと思っていたことがあっても時間があると思って先延ばしにしてしまった経験、皆さんもあるのではないでしょうか。
この場合にも事前に計画を立てて行動することで、なんとなく過ごしていたら1日が終わった…ということは少なくなるはずです。
問題点2 経験が減る
物を買うより経験を買うべきだ!という意見を聞いたことはありませんか。こう言われる理由は、物を買ったときの喜びみたいな感情は、買ったときから減っていくのに対して、お金を払って体験したことは、時間が経過するにつれ、良かったことの記憶として蓄積されていく傾向があるからです。過去の記憶は都合のいいように書き換えられるという特徴も関係しているかもしれません。
上記の例からも経験をすることの重要性が分かるかと思います。
時短をすることで確かに空いた時間を生み出すことはできますが、それと同様に、それをすることで得られたはずの経験ができなかったとも言えますよね。
一期一会という四字熟語がありますが、人だけでなく、物、経験においても同様のことが言えるのではないでしょうか。何気ないことが、思わぬ展開につながったりすることがないとは言い切れません。
「洗濯物を干す」のような生産性のない労働をするのは時間の無駄だ。
という意見はもちろんあると思います。
しかし、インターネットの普及によって、日常的に注意散漫になりがちな現代の私達にとって、一見無駄なことに思えることに、意識して集中する時間が少しあってもいいのではないでしょうか。一つのことに集中して取り組む時間を作ることが、新しい発見、気付きにつながるかもしれません。
まとめ
時短のデメリットについて解説していきましたが、私は時短がダメなことだとは一切思いません。むしろ積極的にしていくべきだとも思っています。
今回の記事で言いたかったことは、メリット、デメリットを踏まえた上で、時短をするべき、ということです。
とは言いつつ、時短はやはりメリットのほうが明らかに多いと思います。しかし、いい面、悪い面を把握して、多面的に物事を見るのは大切だと思い、デメリットの観点から記事を書きました。
2つの面を把握した上で上手に時短していきたいですね。
本記事を読んで下さった皆さんに、考えるきっかけを提供できたら嬉しいです。