ライフハック工房

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「ネットの情報に信憑性がない」は本当か

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インターネットなしでは生活できない社会になって久しいですが、時折、ネットに書いてあったことは信用できない!や、ネットに書いてあった内容が嘘だった… といった発言をときどき耳にしますね。ですが、これってそんなに日常的に起こることでしょうか?多くの人はネットの情報をある程度は信用しているから使っている、もしくは嘘が含まれている可能性は理解しながらも、それ以上に便利だから使っているわけですよね。今回は、ネットの情報の信憑性、私達がなぜある程度安心して使うことができるのか、仕組みについて深掘りしていきます。

 

<ネットは怪しいと言われる理由>

主に次のようなことが挙げられると思います。

1誰が書いているかわからない

2怪しいサイトが存在する

3人によって言っていることが違う

 

 

<誰が書いているかわからない>

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まず1について。インターネットの信頼性についてよく言われる批判として、誰が書いているか分からないから信用できない、というものがありますね。これについては、個人or企業という観点で考えると良いかもしれません。企業であればその企業が発信したい内容が書かれていますね。個人の場合、自分でサイトを持ち、継続的に発信しているケースもあれば、SNSでの単発的な発信が検索されてヒットしたものを見る場合もあると思います。

ここで、信頼性という面について考えたいのですが、結局、発信元が信頼できれば、その情報も概ね信頼して良いと言えるとのではないでしょうか。(個々の情報についての例外は後述)

 

発信者視点で考えてみると、誤った内容を発信した場合、それが発覚した際に、発信者の信頼が大きく損なわれることにつながりますよね。

それが企業であれ、個人であれ、発信の際には常に信頼損失のリスクが伴うわけです。一度失った信頼を取り戻すためには、多くの時間が必要であり、極めて困難です。

それを認識している人や企業の情報であれば、自然と信頼できる情報に繋がっているのではないでしょうか。これに関しては、「だからネットの情報は信用していい」、と言えるわけではなく、いくつか問題があります。

 

まず、発信者に嘘をつく意図がなくても結果的に間違った情報を流してしまうケース。この場合、発信者がどう思っていようと、嘘が広まってしまえば、そのサイトや発信者への信頼は損なわれるでしょう。そしてこのケースの厄介な点は、それまで信用できると思っていた人やウェブサイトからも間違った情報が出てくる可能性は全然あるという点です。正確な情報を届けようと心掛けていてもミスがゼロになるわけではありませんし、私たちも信用できるサイトだからといって鵜呑みにしてはいけません。

 

次に、間違ってはいないけれど、誘導の意図があるケース。情報自体は間違っていない場合でも発信者に誘導しようという意図があった場合、受け取る側の私たちが気を付けていないと扇動されてしまう危険性があります。これは政治とかの情報を調べようとするときは特に注意した方がよいです。情報は間違っていないので、問題が明るみに出ることは少ないかもしれませんが、こういう誘導しようとしている場合の方が注意していないと簡単に引っかかってしまいます。

上記2点のように発信者が信頼できれば、情報も信用できるという理論には問題がありますが、いずれも後述する2の対処法の項目で対応できます。

 

<怪しいサイトが存在する>

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次に2について。情報リテラシーが十分に身についていない人が、ネットの情報を鵜呑みにして、騙されてしまったというケースや、高額な情報商材を買って後悔したというケースはよくあります。確かに、不安やコンプレックスを言葉巧みに煽って、悪質な情報商材を販売している人は存在します。

しかし、ここでも、「だからネットは怪しい」と結論づけるのは早いです。なぜなら、このような連中がいたとしても、インターネットそのものが悪いわけではないからです。人が包丁で刺されたとして、悪いのは包丁ではなく、刺した人自身です。これと同じで、インターネットを悪用する人が悪いのであって、インターネット自体に何ら問題はありません。じゃあ、悪用する人たちは野放しのままでいいのか、という話になりますが、これについては、ある程度対策が可能です。

具体的には、特定の物事を調べるときには、複数のサイトを比較する癖をつけるキーワードの後に続けて良い表現、悪い表現の両方をつけて検索し直すことがおすすめです。

これをすることで、しないよりも客観的、多面的に判断ができます。項目1の問題点もこれである程度解決できるはずです。

 

また、もしインターネットを悪用する人たちによって騙されてしまった人がいたとしてもインターネットの良い面でもあり、悪い面でもある、「情報がすぐに広がる、一度広まったらほぼ取り消せない」という特徴がここでは良い方向に働きます。被害が出たとしてもそれがすぐに拡散され、悪用する人たちは同じサイトや個人のページで同様の手口を使うことは難しくなるでしょう。

以上の2点、検索方法の工夫による慎重な判断、インターネットの情報の拡散性によって、怪しいサイト、業者をある程度は抑制できるはずです。

<人によって言っていることが違う>

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最後に3について。先程の複数の視点で調べる方法を活用したときに、「人によって言っていることが違う。」と思う場合があるかもしれません。その結果、やっぱりインターネットの情報は信用できないと思う人がいてもおかしくはないです。

ここで大事なのは意見か事実か、という考え方です。意見であれば人によって違うのは当たり前ですし、事実ならばそれをもとに最終的な判断は自分ですればいいですよね。この、意見と事実という視点、当たり前なようで、意外と意識している人が少ない気がします。調べる前に自分が知りたいのは意見なのか事実なのかを自分で認識しておくのがいいでしょう。

また、事実をもとに主張しているケースには注意が必要です。根拠がある発言なら良さそうですが、その事実が正しい→主張も正しい、とはならないからです。先程も書いた通り、意見は人によって異なるものですし、その人の言うことを鵜呑みにするのではなく、それを見た自分がどう思ったかを重視するべきです。自分で考えて出した結論なら、事実をもとにした主張に対しても、この部分は賛同できるが、ここについては反対だ、みたいな結論になることもあるでしょう。鵜呑みにせずに自分で考える姿勢は何においても重要だと思います。

その他の注意点として、極論には気をつけるべきだ、ということも覚えておいてください。私達は知っている情報が少ないと、極端な意見に流されてしまいがちです。なぜなら、極論は、わかりやすいし、聞いていて気持ちが良いから。

調べごとをしていて、自分の中で少し引っかかるような主義主張を見かけたら、一度立ち止まってみましょう。

 

 

<まとめ>

以上の3つの項目について、ネットの情報が怪しいと言われる理由に対して、どうすれば安心して使えるか、どのように対策してネットを活用すれば良いのか私なりの意見を述べてきました。私の「インターネットの情報は怪しい」という考えに対する結論は、怪しいかどうかよりも、自分で考える力を身に付けて、上手に使っていけばよい、って感じです。むしろ、この先のIT化の流れを考えると、インターネットと全く関わらずに生活することは不可能なので、上手に使っていくこと以外に選択肢はないでしょう。

怪しいかどうかを明確にしないと答えになってないぞ!っていうご意見もありそうですし、論点のすり替えみたいになってしまったことは、申し訳ないですが、安易にネット上の一意見に結論を委ねるのは良くないです。本記事を読んでどう思ったか、本記事の内容を踏まえてどうインターネットと向き合うかを是非考えて頂きたいです。

それではまた。